セックスの何を恐れているのか?

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少し哲学的なタイトルに興味を持たれて、この記事を開いてくださった方も多いのではないでしょうか。
処女卒業性経験というテーマは、多くの人にとって非常にプライベートで繊細な領域です。そのため、なかなか人には相談できず、心の奥で一人きりで悩みを抱えている方も少なくありません。

実際に、処女を卒業したいと思い御依頼くださる女性の中には、

  • 処女を卒業することそのもの
  • セックスをすることそのもの

に対して強い恐怖心を持っている方がたくさんいらっしゃいます。

もちろん、人によっては信頼できる相手と経験を重ねていくなかで、少しずつ自然に慣れていくケースもあります。

それは、子どもが自転車に乗れるようになる過程に似ています。最初は怖くて仕方がなくても、何度か練習するうちに体が感覚を覚え、できるのが当たり前になっていく…。そんなふうに性経験が自然に生活の一部になっていくこともあります。

しかし一方で、恐怖心を抱えたまま性経験を避け続ける女性も決して少なくありません。その恐怖心は、ただ怖いという一言で片づけられるものではなく、もっと複雑で個人によって理由や背景が大きく異なります。

セックスが怖い

この言葉をもう少し高い解像度で見ていくと、その裏には

  • 痛みへの不安
  • 相手に拒絶されるかもしれない不安
  • 自分をさらけ出すことへの抵抗感
  • うまくできなかったらどうしようという緊張感

など、実にさまざまな感情が折り重なっていることに気づきます。

恐怖心の正体を理解し自分の中で整理することができれば、それは性に対する考え方や向き合い方を変える大きなきっかけになるかもしれません。それが、最初の一歩を踏み出す勇気につながることさえあります。

今回は、今年ご依頼くださった女性2名のケースを具体的にご紹介しながら、読者の皆さまにとっての考えるきっかけになればと思っています。きっと、あなた自身が抱えている気持ちと重なる部分や、自分にも当てはまるかもしれないと直感的に思える瞬間があるはずです。

目次

Aさんの場合(期待)

Aさんはカウンセリングの際に、セックスに対する漠然とした恐怖を伝えてくださっていました。

最初に伝えてくださったのは、セックスに対する苦手意識を克服したいという内容です。

話を深堀っていくなかで、セカンドバージンの立場でサポートを利用して良いのか迷っていたことを伝えてくださいました。

また、Aさんが抱えている恐怖心の一つは相手の男性の期待に応えられないことだということも分かりました。

Aさんには、5年ほど前に交際していたパートナーとセックスをした経験がありましたが

  • 気持ち良くなれない
  • イクことができない

ことで彼氏との関係が拗れ、破局したことがトラウマとなり、次第に恐怖心に変わっていきました。

もう少し解像度を高くするためにお話を聞いていると

パートナーが一生懸命イカせようと頑張っているのに、気持ち良さを感じられず申し訳ない

という感情が、セックスに対する苦手意識のきっかけになったのかもしれないと語ってくれました。

オーガズム障害

オーガズム障害という言葉があります。

  • 原発性オーガズム障害(一度もオーガズムになったことがない場合)
  • 二次性オーガズム障害(ある時期を境にオーガズムを感じなくなった場合)
  • 状況性オーガズム障害(自慰行為ではオーガズムになるが、パートナーとの性行為ではオーガズムにならないような場合)

のように分類されることもあります。場合によっては不感症という言葉に言い換えることもあるようです。

障害という言葉を聞くと、とても悪いことのように聞こえますよね。

でも、そもそも性行為でオーガズムに達する必要性はあるのかどうか…。今回はこの点について考えてみましょう。

女性の場合、性行為だけでオーガズムに到達できる割合は全体の15%(いわゆる奥イキ)であり、80%以上の女性はクリトリスへの刺激がないとオーガズムに到達することはできません。また、クリトリスへの刺激でもオーガズムに達することができない女性も少なくありません。これがデータ上の現実です。

またパートナーとのセックスにおける満足度が高いというカップルに対して行ったアンケート調査でも、オーガズムに至ることができる女性は45%しかいませんでした。

つまり、セックスの満足度≠オーガズムであるというのが性行為におけるリアルだということです。人間の感覚には個人差があるように、セックスの感覚にも個人差があります。何に気持ち良さを感じ、何がキッカケでオーガズムに到達するのかにも個人差があります。

性行為のなかでオーガズムを追求することが必ずしも必要ではないということを、何となく理解できたのではないでしょうか。

話を戻します。

Aさんのケースでは、オーガズムに達しないとパートナーに申し訳ないと感じていた前提が、Aさん自身を苦しめセックスに対する恐怖感を増幅させていました。

オーガズムのない性行為に対して満足感を感じることは普通で、好きな男性と肌が触れ合う感覚や挿入以外の過程に心の高揚を感じられるだけでも、セックスとして成立しているということを事前にお伝えしました。

セックスに対する先入観を可能な限り無くしてサポートに臨まれたAさんは運よくオーガズムを迎えることができ、無事に今後の恋愛に向けた1歩を踏み出すことができました。

Bさんの場合(妊娠)

Bさんは、性行為そのものに対して漠然とした不安を持ち、興味はありながらも未経験のままで悶々とした日々を過ごしていました。友人から恋バナを聞かされるたびに処女であることにもコンプレックスを感じ始め、学生生活の終わりをきっかけに卒業を目指し依頼をされました。(Bさんに関する記事を書くことに了承を得ています。)

最初のカウンセリングのなかで、

すぐにでも依頼をしたい気持ちが強いのですが、これから低用量ピルを飲み始めるのでサポートまで少し待っていただけますか?

というDMをいただきました。

日本では低用量ピルを服用している女性は少なく、処女・未経験の女性が服用されるケースはさらに稀であるといえます。私自身の意見を言えば、ピルの服用は良いことだと考えていますし、安全にサポートを受けるための準備と捉えることもできます。しかし、この点に関して私はひっかかりを感じ、カウンセリングの中でさらにお話を聞いていくことになりました。

私とのメールのやりとりのなかで、家庭環境(主に母親)との関係に軋轢があり、自分で子供を持つことや妊娠をすることに対して大きな恐怖心を持っていることを話してくださいました。

また、早く処女を卒業したい・コンプレックスを解消したいという思いは強い反面、少しでも生理が遅れたらと考えると不安で夜も眠れなくなり、サポートの存在自体は半年前から知っていたが、DMをすることをずっとためらっていた

ということも告白してくれました。さらに、直近でバイト先で仲の良かった先輩が妊娠・結婚することになり、精神的に揺さぶられていたこともお話してくださいました。

Bさんの過去

遡ること2年前、Bさんには交際していた彼氏がいました。

子供は欲しくない

このワードがBさんを苦しめることになります。

交際自体は順調だったようです。しかし、デートを重ねるうちに身体的なスキンシップが始まり、交際して3か月が経ったころ、デートの終わりに初めてホテルに誘われました。彼氏に対して

セックスしなくてもいい?

という言葉をジャブを打つように何度か伝えていました。そのたびに、はぐらかしながら了解してくれていましたが、交際して3か月のタイミングを過ぎたころから何度もホテルに誘われる経験が増え

セックスはしたくない。子供が欲しくないから

と、つい強い口調で伝えてしまいました。

彼氏は笑ってその場をやり過ごし、その日はホテルで映画を見て解散することになりましたが、そこから自己嫌悪とネガティブ思考に陥り、次第に関係がこじれてしまいました。

どうしても妊娠⇒中絶の想像してしまい、苦しんでいる自分の様子を何度もイメージしてしまう日々が続いていました。もちろん避妊をすれば妊娠の可能性は少ないこと、セックスが楽しい・幸せな行為であることも理解しています。でもどうしても恐怖心を拭うことができませんでした。

実は、セラピスト時代にもBさんと同じ悩みを抱えるお客様がいらっしゃいました。彼女(Fさん)は処女ではありませんでしたが、複雑な家庭環境に生まれ、性行為に対する期待と恐怖の両面を持ち合わせていました。当時、Fさんに対して私が話していたことは恐怖の対象をしっかり認識してもらうことでした。

話を戻します。

Bさんが恐れていたことは、セックスではなく妊娠でした。もちろん性行為≒妊娠という繋がりを、頭のなかで切り話すことができない気持ちは十分に理解できます。

でも、恐怖の対象が男性とセックスをする事では無く妊娠することだとハッキリさせれば、男性との関わり方・付き合い方が変わります。

まず取り払ってもらいたい先入観は、セックスには挿入行為が必須であるという認識です。

例えば、レズビアンの女性の場合、オーラルセックス(口を利用するもの)だけで充実感を得られていますし、男性同士の場合も別の方法で性行為をしています。

そんな極端な例を出されても困ると感じる方もいると思います。しかし、人間の性的志向にはグラデーションがあり、性的関係をどのように捉えるかは、男女の関係構築のなかで自由に決めていけると私は考えています。

Bさんへのサポートは、自分が何を恐れているのかを、もう一度深い部分で見つめ直してもらうことからスタートし、自分なりのセックス観を探し出すことについて踏み込んだ話をしました。

結果的には、恐怖心を少しずつ取り払うことができ、通常通りのサポートを通じて無事に卒業することができましたが、そうではない処女卒業の形も想定しながらサポートを進めていきました。

まとめ

今回の内容は、これまでの記事と比べても少し込み入った、デリケートな話題について触れました。
AさんやBさんの例を取り上げましたが、実際にはご依頼をしてくださった女性一人ひとりが、それぞれ異なる背景や事情を抱えてサポートに臨まれています。

ある方は痛みへの恐怖に過剰な精神的負荷を感じ、またある方は経験がないことへの劣等感に苦しみ、別の方は「信頼できる人間関係を築く力がないという理由でなかなか前に進めずにいました。

悩みや恐怖の種類は本当に多種多様であり、誰一人として同じではありません。

ですが共通して言えることは、誰かに打ち明けてみることが最初の大きな一歩になるということです。
自分の中で抱え込んでいる不安や悩みを、信頼できる誰かに言葉にしてみるだけでも、気持ちは驚くほど軽くなります。

私のサポートは、そうした最初の一歩をお手伝いする場でもあります。
もし今、心の奥で、どうしたらいいのか分からないと感じているなら、まずは一度、私にご相談ください。

そこから新しい一歩を踏み出すきっかけが生まれるかもしれません。

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あき

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